今から20年以上も前。小浜市内で、おばあさまがひとりで住むための家を新築させていただきました。
息子さんが結婚するにあたってこの家を受け継ぐことになり、新しい家族の形に合わせて増改築することに。
細切れの部屋が広々とした一室に
もともとは昔の日本家屋のような部屋が細かく分かれた間取りでしたが、リフォームを機に構造補強を入れて、現代的な広いLDKを確保。
キッチンはもちろん、対面のカウンターキッチンです。
構造上必要なキッチン横の柱は生木の色をそのまま活かし、造作棚と組み合わせてインテリアの一部に。
内装は、白やアイボリーを基調としたシンプルナチュラル。窓枠に黒を使って、空間を引き締めています。
スリット窓を3つ並べて、内観も外観もスタイリッシュに。
立地によっては、大きな掃き出し窓がストレスになることも。
プライバシーの保護にも、スリット窓はおすすめですよ。
遺伝子レベルで感じる心地よさ
和室は伝統的な真壁構造です。
丁寧に鉋(かんな)をかけ、磨き上げた柱。
い草の畳に、落ち着いたベージュカラーの土壁。
目透かし天井からぶら下がる、四角い和風のペンダントライト。
文字どおり“田舎のおばあちゃん家”にいるような心地よさ。
最近は柱や梁が見えない大壁構造に、個性的な色づかいの畳やアクセントクロスを使ったモダンな和室が増えていますが、こういう昔ながらの和室もよいものですね。
質感豊かな和モダンスタイル
洋に和のエッセンスを加えた和モダンスタイルは、根強く人気のインテリアテイストのひとつ。
とくに無垢の木や土、和紙などの天然素材を使ったインテリアは、近年のトレンドでもあります。
洋間と障子も意外と好相性。昭和レトロな空気感が漂う組み合わせに。
LDKを見渡す窓の上部には、神棚用の棚板を設置しました。
神棚は明るく清潔感があり、家族の集まる場所に祀るのがよいとされています。
もちろん、これも忠建築の手づくり。
シンプルながら側板に曲線を取り入れるなど、細部まで丁寧に仕上げています。
水まわりはコストと衛生面重視
洗面所と浴室も一新しました。
白やアイボリーなど、明るい色で統一した気持ちのよい空間。
おしゃれな造作洗面台も素敵ですが、コストや手入れのしやすさではシステム洗面台に軍配が上がります。
今回、室内建具は既存のものを再利用しました。
建て替えやリフォーム・リノベーションの際には、コスト削減という点でも、思い出を残すという意味でも、状態のよい部材はできるだけ再利用していきたいですね。
増改築も、忠建築へ。
家族構成が変わって「家が手狭になってきた」「住みづらくなってきた」と感じ始めたら、迷わずご相談ください。